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集団脱獄失敗で21人死亡=ベレン近郊=

 地元メディアによると、アマゾン川河口の町ベレン市近郊のサンタ・イザベル刑務所で10日、囚人が集団脱獄するという事件が起き、脱獄実行者と警備部隊との銃撃戦で刑務所職員を含む21人が死亡しました。脱獄は午後1時ごろに始まり、実行者の一部は武装、外部からも脱獄を支援する武装集団が刑務所の壁を爆破するという大がかりなものでした。

 パラー州公共保安局は、施設内外での銃撃戦で刑務所職員1人と5人の脱獄実行者、刑務所内へ侵入しようとした支援グループのメンバー15人が死亡した、と発表しました。このほか警備部隊の職員5人が負傷し、4人が入院しています。

 州当局は事件収束後直ちに施設内の点検と囚人数の確認を行い、支援の武装集団からはライフル2丁を含む5点の武器を押収しました。騒動に乗じて逃亡したものはいませんでした。事件後、同刑務所には警備強化のため軍警察特別作戦部隊が投入されています。

 同刑務所は9施設からなり、6000人以上が収容されています。脱獄した囚人を収容していた施設は、432人の収容枠を越える605人が収容されていました。同施設についてはこれまで、国家司法審議会が外部からの支援で脱獄が行われる危険性を指摘していました。