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警備隊協会が訓練講習実施装い公金不正流用

 各メディアによると、サンパウロ市警備隊のカルロス・アレシャンドレ・ブラガ氏が公金の不正流用と公文書偽造にかかわった疑いが持たれています。ブラガ氏はサンパウロ市のジョアン・ドリア市長が今年2月、市警備隊の新しい総司令に任命したばかりでした。

 連邦検察庁によるとブラガ総司令は、同氏が管理している団体とサンパウロ州内のパラグアス・パウリスタ市役所と警備隊員訓練講習で不正な契約を行い、22万2000レアル(約770万円)を超える連邦予算を着服したと見られています。また同氏は、公共民事訴訟で行政上の不正行為の責任も追及されています。

 調べでは、ブラガ氏が関係しているサンパウロ州自治体警備隊協会はパラグアス・パウリスタ市役所が行う警備隊員の訓練事業を入札で取り、市役所との間で虚偽の警備隊員訓練講習の契約を行いました。この講習の契約後、警備隊員訓練講習を実施したように装い、国庫から拠出された資金を着服していました。

 訓練講習は計画の上では合計1680時間実施されることになっていましたが、実際には40時間しか行われず、同市の警備隊員は講習を受講していないにもかかわらず、参加者名簿に署名させられていました。契約では50人の警備隊員に講習を実施するとなっていましたが、同市の警備隊員は35人しかいませんでした。