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データ改ざんの疑いで食肉処理施設を捜査

 地元メディアによると、連邦警察が5日、食肉加工大手BRF社の関連施設を食肉サンプル検査データの改ざんの疑いで強制捜査しました。同社元役員など11人を勾留しています。捜査はパラナ、ミナスジェライス、サンパウロリオグランデ・ド・スル、ゴイアス各州の施設で行われ、警察はこの捜査で、文書偽造や改ざんグループの特定、公衆衛生違反などの容疑を固めると思われます。

 捜査は、BRFが農牧供給省の監査を避けようとサルモネラ菌検査の虚偽のデータを連邦衛生検査に提出した疑いで行われました。警察は、少なくとも2012年から15年の間、同社の役員や製品品質管理部門の専門家を巻き込んで不正を行ってきたと見ています。

 農牧省は捜査開始と同時に、BRF社4処理施設で処理された食肉製品の欧州連合などへの輸出を停止しました。また、不正に関与した疑いのある5カ所の衛生検査施設での検査を、捜査が終了するまで中止する措置を採りました。5施設のうち3施設は農牧省の認定を受けた施設で認定を取消される可能性もあります。

 サルモネラ菌は鳥類などの腸内に生息する細菌の一種で、高温で処理することで死滅します。適切な処理を行えば、消費者のリスクは最小限に抑えられるとされています。