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公共保安大臣が汚職、犯罪撲滅に意欲

 公共保安省の大臣に就任したラウル・ジュングマン氏が28日の記者会見で、警察官の新規雇用、幹部職員の再配置、汚職捜査に優先的に取り組む姿勢を示しました。公共保安省は臨時に設置されたもので、連邦警察、連邦道路警察、国家刑務所管理局、国家公共保安局などが法務省から同省の管轄になります。国内メディアが28日付で報じました。

 公共保安省は国と州の間の治安活動を統合・監督する機能を持ち、設置期間は限定されています。60日以内に上下両院で承認されれば、60日間の延長が可能になります。組織は大臣、事務局長、9人の補佐官が任命される他は、法務省の関連部局がそのまま移行、業務に当たります。

 新大臣のジュングマン氏はペルナンブコ州出身。同州レシフェ市議、同州企画局長、カルドーゾ政権の農地開発大臣、国家植民農地改革院、国立再生可能天然資源・環境院の総裁を歴任しています。連邦下院議員に3度当選。2016年5月からはテメル政権の国防大臣を務め、国内各州における国軍兵士が派遣される治安活動の調整などに当たってきました。

 同大臣は会見で、年内に新たに連邦警察官500人と連邦道路警察官500人を採用する方針を表明しました。同省の今年の予算については、法務省の関連機関の予算が充てられるとしています。この他、国境地域の連警施設で活動する捜査官の数を300人に増やすほか、犯罪・汚職対策部門強化のため20人の署長を同部門に再配置、国内の街道の映像監視ポスト数を増加する方針も示しました。また連邦警察長官を交代させ、国家司法局長を務めるロジェリオ・ガロロ氏を後任に指名予定です。

 ジュングマン大臣はガロロ氏について「彼は犯罪と戦い、汚職と戦う。ペトロブラス汚職捜査は優先事項になるだろう」と強調しました。同相は、汚職と犯罪の撲滅は共に「秩序の保証と維持のため不可欠なもの」との認識を示しています。