地元メディアによると、サンパウロ石油労働者統一組合は、サンパウロ市内ガソリンスタンドの4割が規定以上のエタノールを混入した「薄いガソリン」を販売している、としています。「混ぜ物」をしているガソリンスタンドは、営業許可を持たないで販売している業者と見られます。
同市内南部の通りで営業しているガソリンスタンドは平均価格より1リットル約30センターボ安い3.69レアルで販売しています。メディア関係者が今月初め、このスタンドで1リットル当たり3.74レアルでガソリンを購入、ノッタ・フィスカル(領収書)を要求しました。給油係は発行が禁じられている(2016年以降)手書きの領収証を渡したということです。
スタッフはその後、このガソリンを石油労働者統一組合の研究所へ持ち込み、成分の分析を依頼、その結果、60%もエタノールを混ぜてあることが分かりました。この他の安売りガソリンスタンドも同じようなもので、エタノールの混合率が74%というスタンドもありました。
ブラジルではガソリンとエタノールの混合油販売は普通ですが、ガソリン中のエタノールの混合率は27%までと決められています。これらのスタンドが売るガソリンは「エタノール混じりのガソリン」ではなく、「ガソリン混じりのエタノール」だったことになります。