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資金難でカーニバル中止の自治体続出

 フォーリャ紙によると、ミナス・ジェライス州リオ・グランデ・ド・スル州サンパウロ州の6市で、資金不足のため今年のカーニバルの開催を中止しました。昨年、サンパウロ州リオ・デ・ジャネイロ州ミナス・ジェライス州バイーア州パラナ州ペルナンブコ州の13州で、資金不足で計37のカーニバルが中止になっています。

 ミナス州では、カタグアゼス、ゴンサルベス、フォルミーガ、ボン・デスパショの4市が、経済危機と州政府からの資金が滞っているためカーニバルをキャンセルするとしています。同州は2017年12月で約80億レアルの赤字を計上しています。フォルミーガ市では、クラブのダンスのみに制限し、ボン・デスパショ市は市役所が企業とスポンサー交渉を行なう予定ですが、市にはカーニバル予算が全くありません。

 リオ・グランデ・ド・スール州サン・セペー市は、今年の路上カーニバルのための予算を計上しましたが、資金不足は否定できず開催を諦めています。昨年同市は、カーニバルに5万レアルを支出していました。

 サンパウロ州トレメンべ市でも市議会議員と市観光局との話し合い後、公的支出を抑制するためカーニバルをキャンセルしました。サンパウロ州地方部のサンルイス・ド・パライチンガ市で開催されている伝統的なマルシニャス・カーニバルも、16年度のカーニバルの赤字が積み上がり、17年も開催が危ぶまれていました。

 パラナ州も107年の歴史を持つ伝統的なチバジ市のカーニバルは主要なイベントで、人口2万人の同市にはカーニバル休暇期間中に8万人もの観光客が訪れるます。昨年は、何度も会合を開き、サンバ学校メンバーの削減や衣装の再利用などで予算を半減しやっと開催しましたが、今年の開催は危ぶまれています。
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 ブラジルのカーニバルはリオが有名ですが、カーニバルはブラジルの津々浦々で開催され、市民や観光客が楽しんでいます。カーニバル通は観光化したリオよりもサルバドールなど地方のカーニバルを見に行きます。