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サンパウロ州は黄熱病リスク地域

 各メディアによると、世界保健機関が16日、サンパウロ州全域を黄熱病のリスク地域と発表、外国人旅行者に現地訪問の最低10日以上前のワクチン接種を奨めています。ブラジル保健省は、サンパウロ州内の感染リスク地域は西部のみとしています。

 サンパウロ州保健局は、昨年1月以降確認された州内の黄熱病感染は40件で、うち死亡は20件となっています。死亡の11件は今年に入ってから届けられました。今回の流行は森林型黄熱病で、ヒト以外の霊長類(サル)がウィルスの宿主です。感染したヒトから他のヒトへウィルスが伝播する都市型黄熱病では無いとしています。都市型黄熱病は1942年以来、ブラジル国内では記録されていません。

 サンパウロ州のアルキミン知事は同日、29日から州内54市での黄熱ワクチン接種キャンペーンを開始すると発表しました。この接種では、一般的な0.5㎖ではなく、有効期間が8年とされる0.1㎖のワクチンを使用し、700万人の接種を目標としています。黄熱病感染が確認された多い州はサンパウロ州(20件)、ミナス・ジェライス州(11件)で、以下リオデジャネイロ州(3件)、連邦直轄区ブラジリア(1件)となっています。

 世界保健機関サンパウロ州だけでなくブラジル中西部・北部(ミナス・ジェライス、エスピリト・サント、マラニャン各州)と南部(バイーア州、ピアウイー州)を旅行する人にもワクチン接種を奨めています。