中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

カード詐取の巧妙な手口=サンパウロ市=

 地元メディアによると、乗客10人からだまし取ったクレジットカードやデビットカードで腕時計や携帯電話、宝石類の高額商品をサンパウロ市内で購入していたタクシー運転手(男性、24)が5日、警察に逮捕されました。警察は運転手が商品を購入していた小売店も犯行に関与していた疑いで捜査しています。

 調べによると、カード詐取の手口は単純ですが、よく練られたものでした。

 運賃支払いのために乗客が運転手にカードを手渡すと運転手は、客から受け取ったカードとは別の、見た目が同じような他人(他の被害者)のカードを決済端末機に差し込み、それを客に差し出し暗証番号を入力するよう要求します。カードがすり替えられていることを知らない客は暗証番号を入力しますが、決済はできません。運転手は「このカードは使えないようだ」と言って客に現金での支払いを求め、客のものではない他人のカードを返します。客は返されたカードが自分のものかどうかを確認せず現金で清算し車を降りたため、運転手の手元には詐取したカードと暗証番号が残りました。

 運転手にカードを詐取された被害者の中には4万1000レアル使い込まれた人もいました。運転手はカードを詐取した数時間後にはデビットで6000レアル、クレジットで3万5000レアル分の商品を購入していました。運転手はこの他、飲み屋の勘定を払い、腕時計、携帯電話、宝石などを購入していました。