中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

刑務所内の犯罪組織対立で暴動、56人死亡

 国内メディアによると、1日から2日にかけアマゾナス州マナウス市近郊のアニジオ・ジョビン複合刑務所で起きた大規模な暴動について同州公共保安局は、犯罪組織間の対立が原因との見方をしています。暴動は17時間以上にわたって続き、被収容者56人が死亡したほか、近隣の収容施設を含み100人以上の収容者が逃亡しました。
 暴動が発生した刑務所はマナウスロライマ州都ボア・ビスタを結ぶ国道147号線沿いにあり、暴動発生時、同刑務所(定員454人)には定員の3倍近い1224人が収容されていました。
 州公共保安局によれば、首を切断された6人の遺体が被収容者によって刑務所外に投げ出されたほか、12人の看守や被収容者が人質に取られ、その他の職員は脱出しました。州弁護士会と判事が暴動参加者側と交渉を続け、発生から17時間以上経って合意に達し暴動は収束しました。暴動参加者から拳銃4丁と小銃、その他の武器が押収されました。 
 セルジオ・フォンテス同州公共保安局長は、「死亡者は犯罪組織州都第一コマンドのメンバーと強姦の罪による受刑者だ。北部の犯罪組織ファミリア・ド・ノルテのメンバーが暴動を指揮し、麻薬密売にからむ組織間の対立が背景にある」と話しています。
 近隣の収容施設でも同じ時刻に暴動が起き、87人が脱走しました。フォンテス局長は、ここでの暴動は刑務所暴動と関連している可能性があるとしています。2施設から脱走した被収容者184人のうち40人が捕まり、140人以上が逃亡中です。
 今回の暴動と大量殺害を受け連邦政府は、州都第一コマンド側からの報復行動が起きることを懸念しています。

<チャレンジブラジルより>
明けましておめでとうございます。本日より配信を始めます。今年もよろしくお願いします。