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ダイソー・ブラジルがショッピングセンターに開店

 日本製輸入雑貨販売店ダイソー・ブラジル(大野恵介社長)の33番目の新店舗がサンパウロ市の大通りにあるショッピングセンターに開店しました。同社はブラジルへ進出して5年、サンパウロ圏を中心に33店舗(社員500人)を展開する迄に成長しました。

 進出当初の3年間は輸入許可でアンビザ(衛生監督庁)やインメトロ(度量衡監督庁)、税関といった役所とのやりとりに奔走、担当重役は「許認可を取得するには、諦めず一つ一つに粘り強く対応する根気が必要だった」と語ります。特に「できること」と「できないこと」の早い見極めが大切だとも指摘しました。

 「ブラジルに生活雑貨は安くて良い物はない」と思われていた常識をダイソーは、日本製品や中国製品を比較的安価で販売することで覆しました。新しいビジネスモデルでブラジルに挑戦したわけです。

 過去に、数年間サンパウロ事務所を開設しながら、ブラジルでの輸入許可や販売許可を取得できず撤退していった日本企業もありました。そんな中で成功したダイソーは、ブラジルを研究して進出した成果と言えそうです。ブラジル外国企業監督庁は自国業者保護のために業種によって輸入を厳しく制限することなどを、あらかじめ知っておけば慌てることもありません

 これからもダイソーは、様々な困難に遭遇することでしょう。日本の進出企業には多発する労働問題に対処するため契約顧問弁護士が20人もいる企業もあります。この費用が経営を圧迫することもあるそうです。ダイソーは今後、ブラジルにおける日本企業の失敗しない成功事例の一つに数えられそうです。