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空き店舗の侵入者対策に路上生活者を利用

 国内メディアによると、2年半に及ぶ不況がサンパウロ市の不動産市場を凍り付かせています。1年前からサンパウロ市内の商業地区には「貸します」「売ります」という張り紙を貼った空き店舗が目立ち始めました。それらの物件の多くは現在も空き店舗のままで、状態はさらに悪化しつつあります。

 空き物件は長期間入居者がいないためメンテナンスが行われず、落書、割れたガラスが目につき、建物の劣化は一目瞭然です。空き物件のオーナーの中には不法侵入を防ぐため、路上生活者の建物使用を認める人もいます。

 市内の商業エリアで大通りに面し、ビュッフェとして営業していた面積400平方メートルの物件は1年前に空き店舗になり、同物件の所有者がすぐに家賃1万5000レアル(約52万5000円)で入居者を募集しましたが、借り手がつかず、不法侵入者によって建物は荒らされてしまいました。損傷が拡大しないようにと所有者は、建物を板で取り囲み、路上生活者がそこで寝泊まりすることを容認しました。所有者は「路上生活者があそこにいさせることで、私を守ることになる」と話しています。同様の事例はこの件だけにかぎらず、結構多く見られます。

 サンパウロ不動産・マンション管理者協会の推計では、サンパウロ市内の路面店舗物件全体の30~35%が空き店舗になっています。同協会のルベンス・カルモ・エリアス・フィリョ会長は「この空き店舗率は通常期、経済が拡大している時の3倍だ」と指摘します。サンパウロ市役所の地域支所局は「建物の責任者はそれを清潔に保つよう法律で義務付けられており、違反した者は1平方メートルにつき4レアルの過料が科される」としています。