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男女別料金、サンパウロ州内では合法

 国内メディアによると、サンパウロの連邦民事裁判所は1日、ブラジル・バー・レストラン協会サンパウロ州支部の主張を支持し、男性客と女性客の間で料金に差を設けることは合法だと判断しました。ただ、この判断は、ブラジル・バー・レストラン協会サンパウロ州支部の会員に対してのみ有効で、それ以外の飲食店には適用されない、としています。

 法務公共保安省の下部組織である国家消費者局は今年7月3日、バーやレストラン、ナイトクラブ、バラーダ(ディスコ)などがイベントやパーティーの際に男女別料金を設定、徴収することは違法であり、1カ月以内にこれを撤廃せよとの通達を出していました。同局は、マーケティング戦略として女性を利用することは違法であり、それは人間の尊厳の原則、平等の原則に反するとしていました。この主張にブラジル・バー・レストラン協会サンパウロ州支部は、差別に当たらないとサンパウロの連邦民事裁判所に訴えていました。

 サンパウロ連邦民事裁判所は国家消費者局の主張に、ブラジル・バー・レストラン協会の男女別料金が弊害をもたらしているとは思えないとして、むしろ男女別料金の禁止は自由競争、自由な企業活動の妨げになるとの見解を示したものです。