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連邦検察が大統領を収賄罪で起訴

 ブラジル連邦検察は26日、食肉加工会社「JBS」から50万レアル(約1700万円)の賄賂を受け取ったとして、テメル大統領を収賄罪で起訴しました。連邦警察は、同社幹部の証言でテメル大統領、ロウレス元下院議員を収賄司法妨害、組織犯罪加担の容疑で捜査、22日になって連邦最高裁報告官のファキン判事が捜査報告書を連邦検察に送付、検察は起訴するかどうかを検討していました。大統領は、一貫して関与を否定しています。

 連邦検察が大統領を起訴した場合、最高裁が起訴を受理するかどうかの前に下院議会で議員の3分の2以上の賛成が必要になります。議会の賛成が得られて初めて最高裁は公判を開始するかどうかを判断します。現状では連立与党が下院の多数を占めており、公判開始は議会で否決されると見られています。

 ファキン判事が今回送付した報告書は最終のものではなく、連邦警察は今後、最終報告書と大統領と贈賄側のバチスタ会長との録音されたものなども最高裁に提出することになっています。