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上場企業全体で9%増益

 国内メディアによると、財務情報を提供するエコノマチカ社の調べで、2016年のブラジル上場企業295社の純利益合計が前年を9.4%上回りました。純利益合計は980億レアル(約3兆4300億円)で、15年は896億レアルでした。エコノマチカ社がモニタリングしている26業界の中で15年から16年にかけて収益性が悪化したのは11業界、損失を計上したのは15年の7業界から6業界へ減少しています。

 業界別に見ると、最も多く利益を計上したのは銀行業界で、上場23行の純利益は合計485億レアルに上り、上場企業295社の利益のほぼ半分を占めています。利益の落ち込みが激しかったのは建設業で、上場18社合わせて78億レアルの損失でした。建設業界の損失は、53億700万レアルにも上る損失を出したPDG社の影響を受けたものです。

 企業別では、16年に最も大きな利益を上げたのはイタウ・ウニバンコ銀行で、銀行業界の16年の利益の44.5%に相当する216億3900万レアルの利益を出しています。2番目はブラデスコ銀行で、利益は150億8300万レアルでした。損失額が大きかったのは国営石油会社ペトロブラスの148億2400万レアルの赤字、次いで電気通信事業者のオイが69億4300万レアルの損失を出しています。