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大臣、議長、議員など98人を捜査開始

 エスタード・デ・サンパウロ紙によると、国営ペトロブラス社を巡る汚職捜査で連邦最高裁判所は連邦検察庁に対し、汚職に関連した76件の捜査開始を許可しました。捜査対象になるのは8人の現職大臣、上下両院議長を含む上院議員24人、下院議員39人の98人に上ります。対象者には3人の知事、政治家など23人と国家会計検査院の検査官1人が含まれています。

 捜査対象の現職大臣はパジーリャ官房長官、モレイラ・フランコ大統領府事務局長、ヌネス外相、カサビ科学技術相、マッジ農相、バルバーリョ国家統合相、ペレイラ産業相です。与党PMDB(民主運動党)党首のジュカー上議、PSDB(社会民主党)党首のネベス上議も含まれています。容疑は贈賄、収賄、資金洗浄、文書偽造が大半で、カルテル形成や入札の不正に関するものもあります。
 捜査開始許可を受け検察庁は、証拠の収集や証人・捜査対象者からの聞き取りなどの手続きを行う見通しです。捜査の終了後、検察が起訴か不起訴の判断をします。検察が起訴し、最高裁が受理した場合、その対象者は最高裁の刑事訴訟被告人になります。

 最高裁で扱われる特権のない元政治家たちについては、下級の裁判所へ送られました。ここには、9人の知事や、元大統領のカルドーゾ氏、ルーラ氏、ジルマ氏が含まれています。テメル大統領関与の疑いも取りざたされていますが、大統領在任中は任期以前の事案では捜査されない特権があるため、今回の捜査対象者には含まれていません。