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在外邦人の利用継続へ=JRレールパス問題=

 JRグループは31日、4月から「ジャパン・レールパス」の海外在住日本人の使用を中止するとしていたのを見直し、「在留期間10年以上」の居住者には今まで通り利用を認めると発表しました。利用できるのは6月1日発売分からです。JRグループや国土交通省に再考を陳情していた在ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の山田康夫会長は「具体的なことはまだ分からないが、在留期間が10年以上の日本国籍者が従来通りパスを使えるとすれば、本当にありがたいこと。協力していただいた皆様に感謝したい」と喜びを語りました。

 海外在住日本人の使用中止発表後、世界各国に住む在外邦人から反発の声が高まり、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のフェイスブック上で「ジャパン・レール・パスを考える在外邦人の会」が立ち上げられ、欧米、豪州、アジア、南米など在外邦人数の多い都市を中心に反対署名運動が展開されていました。今年3月27日時点で世界各国から7,639人の署名が集まっています。

 ブラジルでも昨年12月から県連がJRをはじめ国土交通省日系人協会など日本の関係機関に「ジャパン・レール・パス『海外に住む日本国籍者』特例終了再考嘆願書」を提出、ブラジル日本文化協会(文協、呉屋春美会長)も関係機関に「ジャパン・レール・パスの利用条件変更に関する要望書」を送付するなど日系社会挙げて反対運動を展開していました。

在留期間10 年以上で有資格

 JRの発表によると、在外日本人の利用資格者は日本国の旅券及び「在留期間が10 年以上であることを確認できる書類(在外公館で取得したもの等)」を提示する必要があります。5月になってから詳細が発表されますが、基本的には日本国内外での引換証の購入、パスへの引換には旅券(コピーは不可)及び公的な機関が発行した確認書類の提示が必要としています。