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強盗事件で軍警官がウソの報告=サンパウロ=

 サンパウロ市内南部のファベーラ内で27日未明に何者かが軍警察のパトカー1台を盗み、軍警に追われた末に現場から約80キロメートル離れた地点で、道路封鎖のために軍警が路上に置いたトラックに激突し犯人1人が死亡するという事件がありました。この事件について、盗まれたパトカーに乗務していた軍警官2人がウソの報告をしていたことが捜査当局の調べで分かりました。この2人はすでにパトロール任務から外され、これから虚偽の報告を行った罪に問われることになります。

 各メディアによると、この2人の軍警官は当初、「ファベーラ付近のパトロール中にライフルで武装した4人組の男にパトカーを奪われ、他の軍警官らによる追跡の結果、犯人4人のうち1人が死亡、3人は逃走した」と報告していました。しかし、これはすべてウソで、軍警官2人はファベーラの近くにパトカーを停車させドアロックをせずにパトカーから離れ、その隙にパトカーが盗まれたものでした。盗んだ犯人は4人組の武装した男ではなく、拳銃すら所持していない男1人に過ぎませんでした。

 パトカーを盗んだ後、犯人は他のパトカーに追われながらバンデイランテス街道を逃走、料金所付近で道路を封鎖していたトラックに衝突、その場で死亡しました。犯人は逃走中に警察無線で、「警察官になるのが子供の頃の夢だった、今はその夢の中にいる」などと話していました。