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連邦下院議会前議長クーニャ氏の議員資格剥奪

 各メディアによると、連邦下院議会で12日夜、職務停止中のエドゥアルド・クーニャ議員(57、ブラジル民主運動党リオデジャネイロ州)の議員資格剥奪の是非を問う投票が行われ、賛成450票、反対10票、棄権9票で可決されました。42議員が欠席しました。可決によりクーニャ氏は失職し、同氏の被選挙権は18年末の現任期終了から8年間停止されます。
 クーニャ氏はリオ市出身。フェルナンド・コロル政権時代の1991年から約2年間リオ州電話公社総裁を務め、同州議会議員を経て03年から4期連続で連邦下院議員に当選し、昨年2月から下院議長に就任していました。
 クーニャ氏の議員資格剥奪請求が下院倫理委員会に提出されたのは昨年11月。同氏は同年3月の議会ペトロブラス調査委員会で、国外に自身名義の銀行口座は存在しないと証言していましたが、スイスに同氏関連とされる口座が存在したことが明らかになり、虚偽証言が議員倫理違反にあたるとされました。
 このほか同氏は、国営石油ペトロブラスにからむ汚職に関わった容疑で連邦検察庁から起訴され、最高裁判所で2件の訴訟の被告となっています。今年5月には最高裁から、同氏は自身の地位を利用してペトロブラス汚職捜査を妨害したとして議員資格を停止されていました。
 失職したクーニャ氏は、口座の所有者ではないと強調し、虚偽証言との指摘を否定しました。「議会での投票は政治的なものであり、(ジルマ氏の)弾劾プロセスを継続したことの代償を払っている」と述べ、政治的報復と主張しています。