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1時間に13件の強盗事件=リオデジャネイロ州=

 地元メディアによると、オリンピック開幕まで1カ月に迫ったリオデジャネイロ州で、年初から強盗発生件数が増加しています。公共保安研究所が今年1月から5月までのリオデジャネイロ州内の路上で発生した強盗事件調べたところ、4万8429件に上り、昨年同期(約3万6000件)を大幅に上回っていました。今年1月から5月の間に1時間平均13件の強盗事件が起きている計算です。2万4895件だった2006年の同時期と比べ、11年間で95%増加しています。
 公共保安局が公表した最新データでは、今年5月だけで歩行者の強盗被害は7487件、公共交通機関内での強盗被害は1030件に上り、1451人が携帯電話を奪われています。特に携帯電話の盗難事件が急増しており、06年1月から5月までの盗難件数は3162台でしたが、今年の同期間には7093台と約124%増です。

警察の対応追いつかず

 リオ州軍警察は、路上でのパトロールを強化、軍警隊員700人を増員するなど州内での犯罪発生を減らそうと努力していしています。現に警察は、今年1月から6月までに2万4709人を逮捕・拘束し、武器4000点を押収しています。
 オリンピック開催まで約1カ月となった現在、リオ州は資金不足に苦しんでおり、ドルネレス州知事代行が経済危機のためリオ州の緊急事態を宣言、その後連邦政府から29億レアルの緊急支援金を得ました。しかし、資金の用途は決められており、公務員や年金受給者への配分は少なく、リオ州の危機状態は続いています。