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全体の50%超占める帝王切開

 地元メディアによると、過去15年間に出生数は減少する一方、帝王切開手術による出生が40%以上増加しています。出生全体に占める自然分娩の割合も減少し、帝王切開は2000年当時の38%から最新データでは57%に達しています。厚生省国家出生情報データで分かりました。
 国家医療審議会は先週、妊婦は帝王切開手術を選択してもいいが、妊娠39週未満の場合は胎児がまだ十分に成長していないため帝王切開手術は出来ないという決定を発表しました。2000年当時120万人だった帝王切開で出生した新生児が、14年には170万人に達しています。
 サンパウロ州産科医協会のコルジオリ会長は、「30年以上前から(帝王切開の数が)増加している」としています。同会長や他の専門家は帝王切開が増加している要因として、自然分娩の痛みに対する恐れや、産科病棟のベッドや専門医の不足、医師の収入の低さ、そして妊婦への情報提供不足などを挙げています。
 国家補充医療福祉庁のオリベイラ理事は、「医師たちが帝王切開を行う予定を立てるようになり、病院側もそれに応じて自然分娩の場所を減らして新生児集中治療室を増やした。このため妊婦達は帝王切開手術を医療技術と考えるようになってきた」と説明しています。