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リオ五輪期間中の賃貸料が暴騰

 地元メディアによると、リオ五輪期間中のリオ・デ・ジャネイロ市内のホテルは実質的に満室で、滞在先の決まっていない旅行者は短期賃貸の家や部屋などを探し回っています。しかし、専門サイトの「Airbnb」によると、賃貸料金が1日2万レアル(約60万円)に達する場所もあるそうです。
 同サイトに掲載の宿泊施設は、ファベーラ(貧困層居住地域)の貸し部屋から高級住宅街の豪華マンションまで多岐にわたっています。中には居住しているアパートを賃貸して、一儲けを画策する市民もいます。
 銀行に勤める男性は、国際空港近隣のリオ市北部ラモス地区のアパートに住んでいますが、五輪開催中の2週間は8人向けに2万レアルで賃貸する考えで、借り主が決まればその間は母親の家で生活する予定です。同氏は金額は妥当と考えていますが、競技会場や観光地から離れているため専用サイトに1カ月前から掲載しているものの、予約はまだ入っていないようです。
 リオ市内南部アルポアドール地区のアパートに住む男性は、2万レアルでニュージーランドから訪れるグループの予約を受付けました。男性は「宿泊料金はカーニバルや大晦日の時期と同程度。違うのは今回は期間が長い事だ」と話しています。この男性は、国内でも高級住宅地の一つであるレブロンにも家屋を所有しており、1日2万レアルで賃貸すると広告しています。今年2月に米国人から予約が入りましたが、ジカウィルスが原因でキャンセルされ、その後はまだ予約は入っていません。

値下げしても通常の3倍以上

 賃貸専門サイトにリオ市内の16物件を掲載している男性は、通常料金より4倍高い料金にもかかわらず、30%が既に予約済みといいます。「今後は、価格を下げてでも全てを賃貸したい」と話していますが、下げても通常の3倍ぐらいまでとしています。この人も、「ジカウィルスや国内の経済危機が影響を及ぼし、今年2月から6月初めまでの予約はほとんどなかった」と話しています。現在は問い合わせが増加し始めているそうです。
 五輪に向けた不動産の一時賃貸価格は上昇していますが、今年5月までの過去12カ月間の不動産賃貸価格は10%低下しています。