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厚生大臣が安全を強調=リオ五輪

 国内メディアによると、ジカウィルス流行懸念から世界の科学者150人がリオ五輪の延期または開催場所変更を求める公開書簡を世界保健機関(WHO)に送付した件で、リカルド・バーロス厚生大臣は2日、ブラジリアで「誇張だ」と反論しました。厚生大臣は、「五輪の延期や他国での開催について誇張であり、過剰な配慮だと思う。ジカはすでに60カ国で13億人が感染している。オリンピックがウィルスの拡散させ、あるいは減少させるわけではない。この流行を抑えるための必要な措置は全て取っている。オリンピックに訪れる人たちの危険性は全くない」と強調しました。
 政府内には、こうした厚生省の姿勢に対し、もっと詳細な説明を行う必要があるとの意見もあり、同大臣は数日中に各国の大使や外国人ジャーナリストに説明するとしています。
 科学者たちが5月末にWHOへ送った書簡で、ジカに関する最近の発見でリオ五輪の開催には問題があると指摘しています。書簡には、米国ホワイトハウスのルービン科学顧問、英国オックスフォード大学や米ハーバード大学、エール大学の医学倫理の医師や専門家も賛同しています。ブラジルの専門家によると、リオ市での流行を抑える努力がされているが、感染者数は増加傾向にあると警告しています。