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インフルエンザ流行で幼稚園や学校は対策に大わらわ

 フォーリャ紙によると、A型インフルエンザ(H1N1)の流行でサンパウロ市内の幼稚園や学校は、園内や校内での感染を避けるため予防対策に大わらわです。インフルエンザ予防のためサンパウロ市サンタ・セシリア区の幼稚園は、1日に園児たちが手を洗う回数を増やし、トイレには公衆衛生を促す看板を掲げ、毎日の清掃回数を増やし、園内への入り口にはジェルアルコールを置いています。他の学校では、生徒の親に電子メールを送り、生徒たちが風邪の症状を示した場合の対策を説明しています。
 幼稚園児から高校生まで400人が通う学校の校長は、「もしインフルエンザの症状が現れた場合は、子供を登校させないでほしい」と説明しています。この学校では、過去2週間で既に3人がA型インフルエンザにかかりました。ワクチン接種を勧める文書を親に送った学校もあります。電子メールでの通知に加え、教室内のエアコン使用をストップした学校もあります。そのため教室の窓を開けたまま授業が行われています。
 サンパウロ連邦大学の感染症医のグラナト教授は、「子供たちがエアコンの効いた密閉された環境にいる場合、ウィルスが広がりやすくなる。より多く手洗いをしてハンカチを使うことは感染予防に役に立つだろう」と話しています。
 今年のA型インフルエンザの流行は、予想されていた時期よりも2カ月早くなり、すでに国内で45人(サンパウロ州内で38人)が死亡しています。感染者数は昨年を上まり、ワクチン不足、救急外来での待ち時間の長さなどが問題になり始めています。