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ジルマ大統領が「ジカウィルス撲滅に国民の団結」要請

 ジルマ大統領は3日のテレビ・ラジオの演説で、ジカ熱ウィルスを媒介するネッタイシマカの繁殖防止に向け国民の団結を呼び掛けました。政府は、今月13日から軍隊22万人を動員、各地で蚊の駆除と繁殖源除去の活動を実施します。
 大統領は演説で、「私たちが団結すれば戦いやすくなる。この戦いに勝てるかどうかは、蚊の繁殖源を絶つという私たちの決意にかかっている」と強調、家や仕事場、学校、公共の場などあらゆる場所で注意を払うよう要請しました。政府は必要な財政・技術・人的資源を投入すると強調し、ワクチン開発のための国際的な連携が進んでいることにも言及しました。大統領は「母親と未来の母親」を守る決意を示し、ジカウィルスに関連した小頭症の新生児とその家族に政府が可能な限りの支援を行うとも述べました。

非常事態と認識

 ジカウィルスは妊婦の感染と新生児の小頭症との関連が疑われており、ブラジルでは11月に北東部での小頭症例急増を受けて国家衛生非常事態を宣言。中南米での感染の広がりを受け、今月1日には世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。