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弾劾請求の特別委員会 最高裁が設置停止の判断

 地元での報道によると、ジルマ大統領の弾劾請求を審議する特別委員会の委員を選出する投票が8日午後、下院本会議で行なわれました。最初は議会内の各政党が指名した候補による候補者連記名簿を承認、委員会が設置される見込みでしたが、7日にエドゥアルド・クーニャ下院議長(ブラジル民主運動党=PMDB)が別の候補者名簿提出を認めたことから事態は流動的になり、最終的に2つの候補者名簿が提出され、無記名投票の結果、野党側に一部与党PMDBの議員も加わった候補者名簿が選ばれました。
 ところが同日夜になり、最高裁のルイス・エドソン・ファシン判事から、最高裁が委員選出方法などに関するブラジル共産党(PCdoB)の請求について審理を行なう今月16日まで、委員会の形成・設置を停止する判断を下しました。これに伴い、弾劾に関する全ての手続きが停止されることになりました。
 ブラジル共産党が8日に最高裁に行なった予備請求は、議会リーダーの指名のない議員が特別委の委員に立候補することや、無記名投票による委員の選出などに疑義を呈したものです。同党は、大統領には事前に弁明の権利があるともしています。最高裁では、弾劾に関する手続きを定めた1950年の法律1079号との合憲性について審理が行なわれる予定です。
 決定書の中でファシン判事は、弾劾に関する手続き停止について、今後の手続きの中で将来司法によって無効とされる事態が起こる可能性を避けるためと説明。審理決定の背景として、無記名投票に関しては、憲法でも、下院の内規にも記述がないとしています。現在までの手続きに関して、現時点で無効と判断されたものではありません。

紛糾した議会投票

 ファシン判事の決定に先立つ8日午後5時半から下院で行なわれた、弾劾請求を審議する議会特別委員会の委員選出の投票は、開始直後から紛糾しました。与党の各政党で指名された候補からなる候補者名簿は49人、野党側および与党から分かれたPMDB議員などが候補として名を連ねた第2候補者名簿は計39人。記名投票では14のボックスに電子投票機が設置され、さらにボックスの正面は黒いカーテンで閉じられました。投票を促す声と怒号が飛び交い、ボックス周辺では与野党議員のもみ合いも発生、14ある投票機のうち10が損害を受けました。
 開票結果は、野党側の第2候補者名簿が272票対199票で選ばれ、反政権派が委員会の過半数を占める見通しになりました。委員会設置のためには65人の委員定数と補欠委員の定数を満たすための選挙が必要となりますが、次の展開がどうなるか、16日に予定される最高裁審理まで見通しが立っていません。