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衣料品大手がデザイン盗用

 地元メディアによると、衣料品小売店チェーン大手の「C&A」は20日、デザイナーのフェリペ・バンデルレイ氏がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上に掲載したデザインを同社が盗用したと疑われているため、同社はデザインがプリントされたTシャツを店頭から撤去を始めました。
 フェリペ氏は18日に自身のフェイスブックページ上に、C&Aが販売しているTシャツのデザインと自分が創作したデザインを並べて掲載しました。それらは同じ字体、同じ言葉で書かれています。フェリペ氏は、「この言葉は単純なアイデアで、別の様式においても使用された事があるということは知っている。しかしC&Aは、私が創作した字体に幾何学模様を付け加え、私のアート作品を盗用した。失礼なことだと思う」と話しています。
 フェリペ氏は、画像共有サイトのインスタグラム上で、自身と友人達を励ますために前向きなメッセージを掲載する「コイザス・ボアス・アコンテセン」(良い事が起こる)と呼ばれるプロジェクトを約1年前に始、数カ月後から自分の創作した字体をプリントしたTシャツやマグカップ、枕などの製品の注文を受けるようになったそうです。
 フェリペさんがC&Aの盗作問題についてSNS上に投稿したのは、いくつかの異なる都市で販売されているTシャツに自分のデザインが流用されている写真を友人達が送信してきたためです。その中にショーケース内にフェリペさんのデザインを流用したTシャツが展示されている写真もあったようです。
 C&Aは「倫理的、専門的な事業を展開しており、価値の評価に関係なく、各店舗から問題となっているTシャツを撤去している」という声明を発表しました。
 フェリペさんは、同社の声明にかかわりなく裁判に訴えるとしており、「製品の販売の権利は合法的に自分に属しているので、販売しないTシャツはそれらを必要としている市民の皆さんに寄付してもらいたい」と話しています。