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一般的なブラジル北部の児童婚

 地元メディアによると、NGO団体「プロムンド」研究所が児童婚をテーマにした調査「エラ・バイ・ノ・メウ・バルコ」で、北部のパラー州マラニョン州では児童婚がより一般的に行われていることが分かりました。
 インターナショナル・プランとパラー州連邦大学の支援を受けたフォード財団の資金提供により同団体は両州で、データ発表後に実態調査を行いました。調査対象は12歳から18歳までの少女とその夫(全員20歳以上)、親族、そして青少年保護施設の職員達です。
 調査対象の少女群は平均年齢15歳、夫群は平均で9歳年上でした。調査員達は、ブラジルにおける児童婚がアフリカやアジア諸国に存在する儀式的なしきたりとは違うと考えています。アフリカ・アジアでは家族や親族によって花嫁の見合い結婚が取りきめられ、中には強制的なものもあります。ブラジルの場合は、貧困や性的虐待、あるいは女性が希望して行われており、私的な現象です。ブラジルでは、児童婚は非合法のため役所へは届けられていなく、両者合意の自由意思に基づいた同居、婚姻とはと見なされているようです。
 2010年の国勢調査によると、国内で10歳から14歳の8万8000人の少年少女が婚姻関係にあり、15歳から17歳までの年齢層では56万7000人が婚姻しています。

世界4位

 この調査を監督したアリセ・テイラー調査員は児童婚の理由として、若者がより良い生活を送るために両親の家を出たいと考えている現れといいます。多くの少女が虐待、売春の強要、貧困や麻薬の使用から逃れるために結婚という道を選んでいるということです
 2011年のユニセフの推定によると、15歳以下の既婚女性数でブラジルは世界4位、20歳から24歳までの既婚女性の87万7000人が15歳前に結婚したと指摘しています。