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食品成分表示の詳細化を検討

 地元メディアによると、国家サニタリー監督庁(Anvisa)長官に就任したジャルバス・バルボザ氏はこのほど、食品成分表示の中で塩分、糖分、脂肪分の表示を詳細化するよう検討する意向を明らかにしました。
 バルボザ長官は詳細化する理由を「現行の成分表示では情報が不十分だ」と指摘しています。ブラジルは現在、成人病による死亡率が高く、死因の72%を占めています。主要成人病である高血圧や糖尿病、あるいは心臓疾患の誘発要因となる肥満は塩分、糖分、脂肪分の取り過ぎで起こりやすくなるとされています。
 ブラジル厚生省とサンパウロ総合大学(USP)が昨年2〜12月に4万853人を対象に電話で行った全国調査「ビジテル」では、ブラジル人の4人につき1人が高血圧で、2人につき1人が理想体重を超えていることが明らかになっています。
 厚生省はこの結果を受け、「野菜と果物を多く取ることと塩分、糖分、脂肪分の摂取をひかえることが望ましいが、現行の成分表示法ではこれら3成分をどれくらい摂取しているか消費者には分からない」として、成分表示の詳細化を進める予定です。