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「反低俗法案」を提出 公費からの出演料支払い禁止へ

 地元メディアによると、バイア州議会で3年前、男尊女卑の思想や暴力を扇動するような音楽バンドのショーに対し、公費から出演料を支払うことを禁止する「反低俗法案」が承認され、当時のジャケス・ワグネル州知事(労働者党=PT)が署名していましたが、ようやくこの法案が下院議会に提出されました。
 法案設立のきっかけとなったのは、2011年のカーニバルでパゴージバンドの「ブラック・スタイル」が歌った女性を見下すような歌詞が数多く盛り込まれた過激な曲でした。この法案が成立すると、女性を見下したり暴力行為を推奨したり、人種差別や麻薬使用を助長するような曲を演奏するバンドと直接及び間接的な契約をブラジル政府や各州の企業は出来なくなります。
 下院議会に法案を提出したモエマ・グラマショ下院議員(PT)は「男性至上主義の音楽ショーを開催したいのであれば、個人の資金で私的に依頼してほしい。公費は平和で平等な社会を促進するために使用するべき」と主張しています。