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再びジルマ解任のデモ

 地元メディアによると、ジルマ大統領(労働者党=PT)の解任を要求する抗議デモが12日、ブラジル全国の24州と連邦直轄区(ブラジリア)で行われました。参加者の多くはサッカーのブラジル代表チームのユニホームや黄色の衣服を身にまとった家族連れやカップルで、「ジルマは出て行け」と書かれた黄色の鉢巻きを頭に巻いて参加する人々の姿が目立ちました。
 今回で2回目となる大規模デモの参加人数は諸機関の発表にばらつきがありますが、先月15日に行われた第1回デモの参加者と比べて今回は規模が大幅に縮小したとする点では一致しています。国内全体での参加者数について軍警察は70万人、主催者側は150万人としています。
 先月15日の第1回デモの参加者数はそれぞれ240万人(連邦警察発表)と300万人(主催各グループの総計)でした。抗議デモが計画されていた400都市のうち、実際に人々が集結したのは半数近い152〜252都市にとどまったようです。デモの規模が縮小したのは、リオ市コパカバーナ区の場合、デモに参加したグループ間で意見が対立したためと見られています。

サンパウロデモ参加者は大幅減

 連邦警察の推計では、第1回に引き続き今回も国内最大規模だったサンパウロパウリスタ大通りのデモでも、今回は27万5000人の参加にとどまり、100万人を記録した第1回と比べて大幅に減少しました。ダッタフォーリャ社はサンパウロ市のデモ参加者は前回が27万人、今回は10万人と発表しています。
 同社の調べによると、デモ参加者の77%がジルマ大統領の解任を支持していますが、実際に解任が可能だと考えているのは参加者の半分以下としています。抗議デモへの参加理由については、参加者の33%が「現政権の汚職への関与に対する抗議」を挙げており、「労働者党への抗議」を挙げた人々は10%でした。参加者の60%は先月15日のデモにも参加しており、96%が現ジルマ政権について「悪い」、または「非常に悪い」としています。