中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

サントスで4日間燃え続ける燃料タンク

 オ・エスタード紙の報道によると、サントス市内アレモア工業地区の石油コンビナートで2日、エタノールやガソリン、ディーゼル燃料、植物油、有機溶剤などを保管するタンク群で火災が発生、消火活動が続けられたもののなかなか鎮火せず、6日になってやっと鎮火する見通しが出てきました。
 火災は、19万平方メートルの敷地内に6000リットルを保管できる燃料タンク175棟を所有する燃料タンク保有企業ウルトラカルゴ社敷地内で起きました。最初に起きた爆発で炎と黒煙が舞い上がり、火柱が近隣都市からも肉眼で見えたほどでした。同日中にタンク4棟が全焼し、6日になっても2棟のタンクが燃え続けており、燃料タンク6棟が燃えてしまいました。この火災で湾内の魚が大量死したほか、現場周辺の大気汚染が深刻化、近隣住民の多くが自主避難をしました。
 地元消防局のマルコス・パルンボ隊長は、「高温の炎で消火用水が火元に達する前に蒸発し、消火作業が困難を極めた。冷却用発泡剤を投入し消火に当たった」と燃料火災の消火の難しさを語っています。サントス市連邦警察は火災発生直後、「燃料が燃え尽きるまで、消火は難しい」と、鎮火までは4〜5日かかるとしていました。
 現地を視察に訪れた州環境局のパトリシア・イグレシアス局長は、「環境法に基づいて同社に5000万レアル以下の罰金を科す可能性がある」と語っています。爆発の原因について市民警察が捜査を進めていますが、特定には至っていません。インターネット上で飛び交っている放火説などは無責任な流言で、意図的な捜査のかく乱の可能性もあり、警察は発信源を突き止め責任を追及するとしています。