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女性殺害は凶悪犯罪と重罰化

 地元での報道によると、ブラジル社会では男性優位主義がはびこっているためか、簡単に女性を殺害する事件が後を絶ちません。元配偶者や元恋人の女性を殺害するなど、1日平均15人の女性が被害に遭っています。
 こうした背景から「国際女性の日」の翌日、ジルマ大統領(労働者党=PT)は女性蔑視を理由とした殺人事件を新たに「凶悪犯罪」として扱い、刑を重罰化する新法「女性殺人法」を承認しました。
 ブラジル刑法では男性による女性への暴力行為を裁く法として「マリア・ダ・ぺーニャ法」がありますが、この度承認された新法は2012〜13年に国会内で発足した「女性への暴力に関する議会調査委員会」で採択されたもので、殺害事件1件当たりに科されている6〜20年の懲役期間を、女性蔑視が殺害理由となった場合に限り12〜30年に延長とするとしています。
 新法は女性特有の状況を考慮した点で画期的なもので、妊娠中、もしくは出産で体力が回復し切っていない出産後3カ月以内の女性が殺害された場合、殺害犯の刑期は3分の1〜2分の1の範囲内で上乗せされます。さらに被害女性が14歳以下、あるいは障害者だった場合、殺害が女性の親や子供の目前で行われるという残酷なものだった場合にも適用されます。
 この法案を承認するに当たりジルマ大統領は、「男性優位文化では女性であるというだけで、暴力の対象になることがある」と述べ、「ブラジル政府はあなた(女性)の味方です。家族、友人、隣人も女性への暴力を見聞したら通報を」と力説しました。