中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

違法出国斡旋集団の捜査開始

 地元での報道によると、連邦警察はさきごろブラジル人を米国へ違法入国させる犯罪集団摘発の特別捜査「コヨーテ作戦」を始めました。連邦警察によると、「コヨーテ」と呼ばれるこの犯罪集団は偽造証明書類を使った米国領事館での査証(ビザ)の取得とメキシコから米国への越境の手引きをしています。偽造書類には銀行口座の残高証明や収入証明、雇用証明や所得税の申告書、さらには大学在学証明書やブラジル陸軍などの在籍証明書などがあり、いずれもを本物そっくりに修正したり、偽造されています。
 コヨーテは、ビザを不正に取得したブラジル人をメキシコまで連れて行き、2万7000〜3万レアル(約126万円)でバスや飛行機で米国との国境を越える「高額プラン」と、1万5000レアル(約63万円)で4日間国境を歩き越境する「低価格プラン」の2タイプのサービスを用意しています。
 捜査はゴイアス州ミナス・ジェライス州エスピリト・サント州、リオ州、ロンドニア州で200人近い警察官によって行われ、捜査陣は43件の強制連行令状、5件の家宅捜索と押収令状、6件の一時収監令状を持ち捜査にあたっています。