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ジルマ氏とネベス氏 浮動票獲得で攻防

 地元メディアによると、15日に発表されたダッタフォーリャ社とブラジル世論調査・統計機関による大統領選の決選投票で、両候補者の支持率がジルマ大統領(労働者党=PT)が49%、アエシオ・ネべス元ミナス・ジェライス州知事(ブラジル社会民主党=PSDB)が51%と伯仲していることが判りました。統計的には引き分けの可能性も示唆されています。
 ダッタフォーリャ社調査では固定票ではジルマ氏が40%、ネベス氏が41%となっており、この流れで行けば浮遊票が決めてになりそうです。両陣営の選挙キャンペーンが浮遊票獲得に向け白熱しそうです。ただし浮遊票獲得では、比較的低学歴の女性層から得票できるジルマ氏側が有利と見る向きが多くなっています。
 今回の調査で判明した新しい動向は、ジルマ政権の評価が上向いている点で、ブラジル世論調査・統計機関による調べを見ると、ジルマ現政権について「良い」または「非常に良い」と評価した有権者の割合が前回調査との比較で39%から41%へと3ポイント上昇しているほか、「普通」と回答した有権者が33%から31%へ、「悪い」または「非常に悪い」とした有権者が27%から25%へ減少しています。
 ジルマ大統領自身に対しても有権者の54%が「合格」と回答しており、前回調査との比較で5ポイントもの上昇が見られます。逆に「不合格」と答えた有権者の割合は44%から40%へと減少しています。この結果から見て、ネべス氏支持を表明したマリーナ・シルバ元環境相(レデ党=Rede)と大統領候補で飛行機事故死したエドアルド・カンポスペルナンブコ州知事(ブラジル社会党=PSB)の未亡人レナタさんによる支持表明も、調査時点では効果が出ていません。

地域別支持率

 地域別の支持率にも変化が見られます。ダッタフォーリャの調査結果では、ジルマ氏がサンパウロ州やリオ州、ミナス・ジェライス州などを含むブラジル南東部で、ネべス氏はリオ・グランデ・ド・スル州パラナ州を含む南部で支持率を伸ばしています。