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リオ州軍警察官42人を汚職で逮捕

 地元メディアによると、警察官による汚職事件が相次ぐリオ州で2度の大規模捜査が実施され、これまでに42人を逮捕しています。保安局の管轄組織の情報部と検察庁の組織犯罪対策特別班は9日に特別捜査を実施、ダイゼル・マシエル元司令官を含むゴベルナドール島軍警察第17大隊に所属する16人を恐喝容疑で逮捕しました。逮捕された警官らがゴベルナドール島の麻薬密売組織と関係があったことも明らかになっています。
 今年3月、警察は容疑者5人が乗った自動車を捜索して拳銃や弾薬などを押収したものの3人しか逮捕せず、麻薬組織幹部のフェルナンド・フレイタス容疑者を含む2人を釈放していました。この際にマシエル元司令官が4万レアルの賄賂を受け取っていたことがその後の調査で判明しています。同元司令官にはこのほか、大隊が使用する建設用具を親類が経営する商店から購入させていた不正行為についても疑惑が浮上しています。
 9月15日にはリオ州西部で別の特別捜査が実施され、特殊戦略部隊元総司令官のアレサンドレ・オリベイラ陸軍大佐とカルロス・ルーカス陸軍少佐を含む軍警察官24人が収賄容疑で一斉逮捕されました。検察庁の発表では、逮捕者は軍警察第14大隊に所属しており、物流業者などから定期的に30〜2600レアルの賄賂を受け取る見返りとして未認可の自動車や海賊版商品などを見逃していたとしています。9月末にも軍警察第3大隊のジエゴ・ペイショット大尉ら幹部がが収賄容疑で逮捕されています。
 一連の汚職摘発作戦で逮捕された軍警察官の数は、10日時点で42人に上りました。