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大麻成分を含む医薬品の輸入許可

 地元メディアによると、ミナス・ジェライス連邦裁判所は27日、神経症候群の女性患者に対して大麻(マリフアナ、マコーニャ)の有効成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を基に処方した医薬品「サティベックス(Sativex)」の輸入を許可しました。同決定は国家サニタリー監督庁(Anvisa)にも通知がされており、慢性痛や筋肉のけいれんの緩和目的であれば個人輸入も認められます。ベロ・オリゾンテ大学の学生で2人の娘を持つジュリアナ・ノバエスさん(35)はこの恩恵を受け、今後は必要な場合に連絡するだけで合法的に医療大麻を輸入できます。
 1997年に神経症候群と診断されたジュリアナさんは、慢性神経因性疼痛(とうつう)、発汗、頻脈、震え、吐き気などに悩まされてきました。過去、手術を2回受け、体内にモルヒネを注入するポンプを使用した治療も受けましたが効果は得られませんでした。ジュリアナさんは9年間にわたり常時痛みを感じてきたことやさまざまな治療法を試したと語っています。
 ジュリアナさんは「慢性的で治療法が確立されていない激しい痛みを想像してほしい。これまでに痛みを感じない平穏な日は一日もなかった」と訴え、さらに「新たな治療法を調べていた時に、神経性の痛みに大麻を使用する治療法の記事を見つけた。また、大麻が痙攣の緩和に役立つことも分かった」と話しています。