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ジルマ大統領に肉薄するマリーナ候補=大統領選世論調査=

 地元メディアによると、ダッタフォーリャ社は、10月の大統領選投票意向調査で自家用機墜落事故で死亡したエドアルド・カンポス氏(ブラジル社会党=PSB)の代わりにマリーナ・シルバ氏(レデ党=Rede)がPSBから出馬した場合、大統領選は決選投票までもつれ込むと発表しました。再選を狙うジルマ大統領(労働者党=PT)とマリーナ氏の予想得票率がほぼ同率としています。調査は14、15日に全国175市町村に住む2843人の有権者を対象に行われました。
 1次投票に関する調査では支持率トップのジルマ氏が36%、マリーナ氏21%、アエシオ・ネベス氏(ブラジル社会民主党=PSDB)が20%の支持を得ています。統計上の誤差2ポイントを勘案するとネベス氏とマリーナ氏の差はないと見られます。ジルマ氏が36%を得ても過半数には届かず、決選投票に持ち込まれる可能性が濃厚です。
 決選投票ではマリーナ氏の得票率が47%、ジルマ氏が43%と予想されており、誤差を考慮すると両候補はほぼ互角と見られます。今回の調査結果は予想と大きく違っており、その原因はマリーナ氏がこれまでのカンポス氏の得票率を大きく上待っていることにあるようです。死亡前のカンポス氏の予想得票率は8%でしたが、マリーナ氏の予想得票率はこれを3倍も上回っています。
 マリーナ氏の得票の多さは浮遊票を獲得したためと見られています。調査でも白紙投票、無投票の有権者カンポス氏存命時には13%だったのが、マリーナ氏が大統領候補となった場合には8%に減少、「支持する候補者は未定」と答えた有権者も14%から9%に低下しています。
 このことは多くの有識者が、既存政党への不満を現したものと思われ、棄権、白紙投票の予定だった有権者が、PSBから出馬するとはいえ新党の立ち上げを目指している新大統領候補に支持を表明したもののようです。