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W杯反対デモで日系人被告起訴される

 地元メディアによると、検察はサッカー・ワールドカップ(W杯)開催反対デモに参加して逮捕された教師のラファエル・ルスバルグ氏とサンパウロ総合大学ジャーナリスト学科の学生ファビオ・ヒデキ・ハラノ氏(26)2人を起訴しました。2人は共謀罪と暴動扇動罪の容疑で起訴されており、実刑判決が言い渡されると合計4年以上の懲役が科せられる可能性があります。容疑に対し2人は否定し、ハラノ被告の弁護士は、サンパウロ総合大学の職員らによる無罪判決を求め抗議している、と話しています。
 起訴状によると検察は、6月23日に行われた抗議デモで2人が爆発物を所持していたと主張、暴力行為と爆発物による極めて危険な行為だったとしています。2被告は爆発物を所持していたことを否定しており、警察が押収したものは自分たちの所持品ではないとしています。
 警察が公開した爆発物はハラノ被告のかばんの中から発見されたものと、ルスバルグ被告が所持していた火炎瓶とヨーグルトの瓶に似たフラスコに入った爆発物で、摘発される前に地面に投げ捨てたとされています。
 警察によると2人は知り合いで、覆面などを着用して銀行などの公共機関を襲撃するグループ「ブラック・ブロック」のメンバーだったとしており、警察の調書には、ハラノ被告が抗議デモの際に指令を与えている映像も含まれているとされています。ハラノ被告は逮捕された当時にヘルメットとガスマスクを所持していたほか、デモ隊から押収した書類の中にはサンパウロ総合大学の労働組合集会での議事録や抗議パンフレットなどが含まれていたとも主張しています。