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アフリカが10年以内に世界最大のコーヒー産地?

 地元メディアによると、スイスに本拠を置く団体「カフェ・アフリカ・インターナショナル」(Cafe Africa International)が、アフリカは今後10年以内に世界最大のコーヒー産地になると指摘しました。同団体の最高責任者、ジョン・シュリューター氏はカメルーンの首都ヤウンデで開催されたイベントの中で、「アフリカがコーヒー世界市場において最大の供給者になると理解している」と述べました。
 同氏によると、カメルーンはコーヒー生産の落ち込みを取り戻すための優遇制度を生産者らに提供しているアフリカ諸国の一つで、コーヒー畑を長く持たせるための近代的な方法や助成金、生産性の高い苗木を提供するなどしています。2012〜13年シーズンのカメルーンのコーヒー豆(ロブスタ種)収穫量は前のシーズンの半分以下(1万6175トン)にまで落ち込みました。
 シュリューター氏は楽観的な見方をしていますが、アフリカが世界のコーヒー産地の頂点に立つ道程は簡単ではありません。エチオピアはサハラ砂漠以南のサブサハラ・アフリカ地域最大のコーヒー生産国ですが、世界順位は5位。米国農業当局は、「世界全体の生産量に占めるシェアは7〜10%程度で、量は約630万袋(1袋60キロ)。これに対し、全世界のコーヒー生産量の約3分の1を占めるブラジルは今年、5000万袋の生産が見込まる」としています。
 国際コーヒー機関(ICO)によると、昨シーズンのアフリカ全体の生産量は1800万袋。ブラジルと肩を並べるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。