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日本人観客は空港で右往左往

 「この4日間、徹夜状態ですよ。予想はしていましたが、これほどひどいとは…」と憔悴(しょうすい)しきった表情で語るのは、日系旅行社の社員たち。14日にレシフェで行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)日本対コートジボワール戦の日本からの観戦客は7000人から1万人で、この多くが13日にサンパウロ経由でレシフェに向かいました。13日早朝から北米、中東、ヨーロッパ経由でグアルーリョス空港に降り立った日本人観光客は、レシフェ行きの国内線に乗り換えるのですが、米国から到着したユナイテッド便が約2時間到着が遅れたため、乗り継ぎが間に合わなかった人が続出。国内便を変更するにも満席のため同日の別便に乗ることができず、結局サンパウロに1泊し、14日の便で飛ぶ羽目になりました。航空券もサンパウロでの宿泊費も別途負担で、観客は予期しない出費を強いられました。
 グアルーリョス空港(サンパウロ国際空港)にはあらかじめインターネットで購入した観戦チケットの引換券の交換所が設けられていましたが、乗り換え時間を利用して観戦チケットに引き換える人の長蛇の列ができ、交換に1時間も待たされ、中には乗り換え時間に間に合わないと交換をあきらめる人もいました。
 試合当日の14日にもレシフェ入りした人も多くいましたが、当日の夕刻にポルトガルリスボンからレシフェに到着するはずだったポルトガル航空便がキャンセルになり、同便で観戦を予定した人たちは観戦を断念せざるを得ませんでした。

国内線も大混乱

 混乱は国際線だけで無く、国内線もサンパウロレシフェ便が突然キャンセルや出発時間の変更などで、観光客が右往左往させられました。13日夜にサンパウロからレシフェに向かう便が3日前に突然キャンセルになりました。航空会社は「直前になって機材繰りができないことが判明したため」と弁明しましたが、収まらないのは乗客。前日になり特別便を手配し事なきを得ましたが、、航空会社のずさんな機材繰りに批判が集中していました。
 14日にはレシフェからイグアス行きの便も経由地が変更になる騒ぎがあり、15日にはリオ・ガレオン空港でチェックイン後の待合室が座る場所もないほど混雑、出発搭乗口が何度も変更になリました。これは同日リオでアルゼンチン戦があったのと、同空港の一部がリオ五輪に間に合わせるために工事中だったためです
 こうした騒ぎは、W杯は始まったばかりでごく一部。まだまだトラブルが続くと見られています。日本チームはナタルクイアバと転戦しますが、両都市の空港はレシフェより小さく混乱に拍車がかかりそうです。サポーターが果たして試合会場にたどり着けるかどうか、気になるところです。