中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

リオ州建設労組がスト突入

 地元メディアによると、リオ州都市間大規模建設工業労働組合が7日、サッカー・ワールドカップ(W杯)関連工事全般に渡りストを始めました。W杯開催に向けて急ピッチで進められている工事がすべて停止します。
 ジルマ大統領(労働者党=PT)は同日、ミナス・ジェライス州コンフィンス空港でW杯に向けて建設中の空港設備が同大会の開幕までに間に合わないことを確認ししました。ストにより、17億レアルを投じて建設が開始されたバス専用車線「トランスカリオカ」を始め多くのインフラ整備にも遅れが出ることは避けられません。
 建設工業労働組合のニルソン・ドアルテ会長は「トランスカリオカ、トランスモダル、トランスオリンピカ、メトロ4号線、マラビーリャ港、カジューの工事のほか、道路のアスファルト舗装などあらゆるインフラ工事に従事している労働者の80%以上がストに突入した」と発表しています。
 リオ市のガレオン空港とバラ・ダ・チジュッカを繋ぐトランスカリオカの工事が遅れることは確実です。今年2月にリオ市役所は、4月完工予定をW杯ぎりぎりの6月に変更すると発表したばかりでした。
 建設工業労働組合の要求は残業手当の100%の支給のほか、230レアル相当のセスタ・バジカ(基礎消費財セット)を300レアル(約14000円、引上げ額は約3000円))に引き上げることや給与の10%アップなどです。ドアルテ会長は「我々の要求は最低限に抑えてある。給与の9%アップなど、各企業は一部で既に実施している」と指摘しています。