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150万人が電気無し生活

 地元紙によると、ブラジル国内の全家庭に電力を供給することを目的に2003年から始まった「全国電力普及計画」が10年目を迎え来年12月に終了予定です。しかし、アマゾン地域をはじめとするブラジル北部では現在も電力事情が改善されていません。アマゾン地域は地理的・社会的な要因から電気を引くことが難しく、36万世帯の約150万人が電力の供給を待ちながら明かりの無い生活を送っています。このうち16万2000世帯には来年12月までに電力が供給される予定です。同政策の継続が必要と思われますが、継続するかどうかは2015年に入ってから決定されます。継続されない場合は電力会社が独力で電力の普及を行うことになります。
 ジルマ現政権終了後の案件となる残り20万世帯のうち13万世帯がパラー州に、6万世帯がアマゾナス州です。同政策が施行された03年11月以来、アマゾン地域の300万世帯に電力が供給されるようになりました。残っている地域への電力普及は、かなり困難が伴うと思われます。
 ブラジル地理統計院(IBGE)によると、国内で電気が供給されていない世帯の割合はわずか0.5%ですが、大半がブラジル北部に集中しています。同地域の電力供給率は97.2%で、他のすべての地域は99%を超えています。特にブラジル南部と南東部は99.9%とほぼ100%を達成しています。