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サンパウロ市役所の元職員を汚職で逮捕

 地元紙によると、サンパウロ市役所の元職員が複数の建設会社から金銭を受け取って不正に書類を発行していたとして、サンパウロ州検察局と同市の総監査局が今年上旬から捜査を進め、30日早朝に容疑者4人を逮捕しました。この4人はジルベルト・カサビ前政権(民主社会党=PSD)だった2010年以来、建設会社に対してサービス税の支払い証明書を不正に発行していたことが明らかになっています。
 サービス税支払い証明書は建設会社が完工した物件を販売するために必要な工事完了証明書を取得するためだけでなく、分割払いの場合は最後の支払い分を受け取る際にも必要となる重要な書類。元職員らは正式な手続きを経ずにサービス税支払い証明書を発行し、その見返りとして金銭を受け取っていたものです。
 サンパウロ市のフェルナンド・ハダッド政権(労働者党=PT)が実行した今回の捜査「清算作戦」により、この不正行為によって市の財政が2億レアル分の損失を被ったことが明らかにされています。調べが進めば、実際の公庫への影響は5億レアル以上になるという見方もあります。