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運賃値上げへの抗議デモで警察の過剰警備

 地元メディアによると、サンパウロ市の公共交通機関の値上げに反対して抗議デモを続けているパッセ・リブレ運動(Passe Livre、略称MPL)は13日、市内セントロに集合して4回目のデモ行進を行いました。今回のデモでは、デモ参加者と軍警察との衝突に通行人やジャーナリストらが巻き込まれたという報告が相次いでいます。軍警察は催涙弾とゴム弾を使用してデモ行進の鎮圧を試み、過剰な武力行使行った疑いがあり捜査を受けています。パッセ・リブレ運動によると約100人の負傷者が出たほか、軍警察は235人を逮捕したとしています。

今後の抗議デモ

 パッセ・リブレ運動は翌14日、サンパウロ市イタイン・ビビ区で再びデモ行進を行い、サンパウロ地下鉄4号線ファリア・リマ駅付近のラルゴ・ダ・バタタで新たなデモ抗議への参加を呼び掛けています。
 サンパウロ市のフェルナンド・ハダッド市長(労働者党=PT)は、軍警察の過剰な暴力は批判しましたが、パッセ・リブレ運動が要求している交通機関の無料化に関して「非現実的だ」と一蹴しています。抗議デモの引き金となった値上げについても、「決断を引き戻す余地がない」と断言しました。