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海賊版撲滅打つ手なし

 海賊版商品や模造品を撲滅しようと、法務省財務省、開発商工省、連邦警察、上・下院議会など12の公的機関及びブラジル工業連盟、ブラジル商業連盟などの民間7団体からなる政府海賊品・知的財産問題対策評議会や軍警察などが大掛かりの体制で取り締まりを強化していますが、映画やゲーム、コンピューターソフトなどの違法複製品、いわゆる「海賊版DVD」は一向に市場から姿を消しません。その背景には、わずかな「投資」で海賊版製造工場を立ち上げることができるという手軽さが指摘されています。地元メディアは、極少人数の犯罪グループがマンションの一室などに「製造工場」を作り、少額の設備投資で大サンパウロ都市圏の巨大な海賊版市場を食い物にしていると報じています。
 ブラジルで海賊版DVDを入手するのは簡単です。サンパウロ市内では、わざわざセントロ(市内中心部)へ足を運ぶこともなくあらゆる所で簡単に購入することができるからです。
 DVDに限らず、模造品や海賊版の製造・販売は先進諸国同様ブラジルでも法律で禁じられています。しかし、こうした商品の売買光景は日常的に目にします。特に目に付く海賊版DVDは、ブラジル日本文化福祉協会(文協)のイベント会場や、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)主催の「フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)」会場でも売買されているほどです。