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「バナナ王」の山田勇次さんが市長に初当選

 「日本人の魂をブラジルで伝えたい」―。7日に行われた市長・市議統一選挙で、日本人1世の山田勇次さん(65、北海道、帰化人)がミナス・ジェライス州ジャナウーバ市の現職市長を僅差で抑え、新市長として初当選しました。山田さんは「バナナ王」と称され、同地でバナナを中心とした果樹生産販売活動を約30年にわたって行っています。日系人が少ない同地で市長に当選したのは、これまでまじめにやってきたことが認められたためといえそうです。
 山田さんは「当選してうれしいのは確かだが、次のことを考えると喜んでばかりもいられない」と市長という重責を担うことになり気を引き締めています。
 山田さんは1960年、家族とともに13歳でブラジルへ移住。サンパウロ州レジストロに入植しましたが、「もっと広い場所で農業をやってみたい」と30代前半のときジャナウーバ市に転住しました。「当時はバナナ栽培など行われておらず、乾燥したこの町でバナナを作ると言ったら、周りから『ドイド(狂っている)』と言われましたよ」と当時を振り返ります。ジャナウーバ市は人口7万人で、日系人はわずかに7家族ほど。そうした中、山田さんはバナナを中心とした生産販売会社を立ち上げ、現在、バナナ生産が9割を占めています。そのほかマモン(パパイヤ)やポンカン、ミカンなどの柑橘類果物も生産し、地元ミナス州をはじめ、リオ、サンパウロなど各地で販売しています。
 所有する土地は1万ヘクタール。このうち2700ヘクタールでバナナを生産しています。バナナ生産に従業する人だけで2000人を下らない大所帯です。
 同市長選挙に立候補したきっかけについて山田さんは、同市のこれまでの悪政を挙げます。一部の金持ちだけが潤う政治に不満を抱いている同市の人々から以前より「今の政治を変えるのは山田しかいない」と言われ続けてきました。当初は「政治の世界は分からない」と断り続けてきましたが、ジャナウーバを良くしたいとの思いが勝り、今回の初立候補となったものです。