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ジルマ大統領の 米国批判演説に称賛の声

 地元メディアによると、ジルマ大統領は、ニューヨークで開かれている第67回国連総会の開幕演説の中で米国によるシリア紛争の干渉と不自然なドル安を強制する金融政策を批判し、各国首脳の拍手を受けました。
 同大統領は、米国が景気活性化のためにブラジルの国内総生産1年分に当たる多額の資金を市場に投入したことを批判、「自国通貨の価値を下げる金融政策は、輸出品の競争力を上げるための最も有効な手段」と述べ、米国側の政策が自国産業の利益向上にしか目を向けていないと苦言を呈しました。
 同大統領は米国の金融政策を「通貨の津波」と呼び、投資とは思えないとも述べ、「我々の高金利政策と為替レートが国外の投資家にとって魅力的だった当時、大量のホットマネー(高収益低リスクのみを追求して国際金融市場に投じられる短期的な投機資金)が国内に流入した。しかし、それはブラジルの発展につながった投資ではなく、すべて投機的なものだった」と指摘しました。