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国民の半数、拷問を容認

 地元メディアによると、サンパウロ総合大学の暴力調査グループの調査で、ブラジル人の約半数が自白を得るための拷問を容認していることが分かりました。同調査は2010年に11州都で16歳以上の4025人を対象に実施されたものです。
 調査によると、警察での取り調べに際して自供を得るための拷問に反対すると答えた人の割合は1999年の71.2%から52.5%に減少し、回答者の3分の1が凶悪犯に対する取り調べで脅迫や暴行を容認しています。また73.8%の回答者が強姦罪の犯罪者に現行よりも重い刑罰を望んでいます。現在の刑法では強姦罪に対する刑は最高で懲役12年です。死刑制度に対して若年層では、容認派が高くなっています。
 調査グループのコーディネーターで心理学者のナンシー・カルジア氏は「強姦罪は、人々がより強い怒りや憎しみを覚える犯罪の一つで、社会は凶悪犯に対してより重い刑罰を求める傾向にある」と説明しています。