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農業関連産業が中国向け輸出拡大

 ブラジルの農業関連産業の今年1〜4月期の輸出に占める中国向け輸出の割合が、昨年同時期の58.1%から63.6%に拡大しました。22日付の地元メディアによると、同期間の農業関連製品の中国市場向け輸出額は昨年同期比36.1%増の49億ドルに、非中国向けを含む農業関連産業の総輸出額は同27%増の77億3000万ドルに達していました。
 農務省によると、9品目で構成されるグループが中国向け輸出全体の98.5%を占め、それらの中で大豆が大きくシェアを拡大しています。大豆が全体に占める割合は昨年同時期の74.3%から83%に拡大しています。年初来の4カ月間に中国向けに出荷された大豆穀粒は、量は昨年同期比38%増の76億トン、金額は同39.4%増の37億ドルで、同期間にブラジルが輸出した大豆全体の48%(昨年同時期は43%)が中国に向けられました。大豆に次いで多かったセルロースは、金額では同0.2%減の4億3930万ドルにとどまりました。また、鶏肉は量、金額ともに昨年を上回り、7万6300トン(39.4%増)、1億5200万ドル(32.1%増)を記録しました。
 ブラジル農業関連産業にとって重要な輸出品である牛肉、豚肉、砂糖、オレンジジュースは、中国向け輸出の中では大きな存在とはいえません。これらとは逆に、綿産業は年々中国での市場を獲得しており、2010年には11.2%だったブラジル綿産業の輸出全体に占める中国向けの割合は昨年は28%にまで拡大、国内需要が縮小しているため、今年も増加するとみられています。