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サンパウロ新聞本社内に強盗、 来客の現金など強奪

 サンパウロ市の東洋街に本社を置くサンパウロ新聞社(鈴木雅夫社長)に11日、2人組の強盗が押し入り客の日本人(68)を押し倒して発砲しました。弾は外れましたが、犯人は客が所持していた現金(400ドルと400レアル相当)とカメラ、パスポートなどを奪いバイクで逃走しました。客にけがはなく、「命があって良かった」と胸をなで下ろしていました。
 事件発生時社内にいた社員らの話によると、犯行時間は1分強で、客を編集部に案内しようとした際、外から10代と思われるモレーノ(褐色系ブラジル人)が社内に侵入。社内で「金を出せ」と騒ぎ、38口径のリボルバー式の拳銃を1発発砲しました。犯人は2人組。社内に侵入したのは1人で、別の1人は逃走するために同社本社ビルの前でバイクで待機していました。新聞社受付の女性は「お客さんの後を1人が追いかけて行き、突き倒して暴行を働いた後、発砲した。私はすぐに奥の部屋に逃げて警察に電話した」と興奮気味に話しました。
 客は同新聞社を訪れる直前、同じ東洋街にある日系旅行社で両替をしており、犯人は店の前で狙う人を物色、新聞社までつけてきて犯行に及んだと見られています。これまでも同旅行社で両替後の人の後をつけ、ピストルを使って現金を強奪する事件が複数回発生していました。